おとぎ話
(全4作品)
桃太郎
桃太郎の本名は、「吉備津彦命(キビツヒコノミコト)」と言い、実在した人物。
物語には十二支の鬼門の話や御供三匹の謎解きの話が隠れているのです。
知りたいですか? 今度お逢いしたらネ!…
◆180cm×250cm ◆1990年
◆作品番号:007
浦島太郎
「御伽草子・浦島太郎」には亀をいじめた子供達も龍宮城も存在しないんだよ。
太郎さんは24~25歳頃で助けた亀の化身と結婚し、幸せな日々を送ってたのさ!
ある日、太郎さんが一時帰郷する際、いつくしき箱(玉手箱)を開け、
見る見る老いて鶴になり、女房は亀となって、
その後「夫婦明神」となった話なんだよ。
だから、祝いの「鶴・亀」はここからの話なんだろうネ!
※学があるだろーなんて思ってないからネ。
◆178cm×178cm ◆1991年
◆作品番号:009
日本西遊記
玄奘(げんじょう)三蔵がインドへの取経の旅で実際にあった話。
その当時の中国(明)では出・入国が禁じられており、誰もが「他国は未知の世界」でした。
その後、国に戻った玄奘の話から、
皆、初めて聞く他国の情報は面白さや驚き・文化の違いから、
勝手に話を付け加えられ、孫悟空・猪八戒・沙悟浄等の登場!
それをまとめ、呉承恩(ごしょうおん)が手を加え、長編小説100回を作り上げたのです。
※龍なんか見たことないからワニを参考に描いたけど、アレまー!
ワニはひげがなく、書き忘れちゃって、変ですね。ゴメンナサイ。
◆230cm×173cm ◆1991年
◆作品番号:008
金太郎と十二支
十二支は、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥。
金太郎の話は室町時代に成立したという説があり、「前太平記」に示されています。
金太郎は、源頼光に見込まれ、坂田公時(金時)という名をもらい、
大江山の酒呑童子を征伐して、頼光の四天王の一人となりました。
金太郎は老婆(山んば)からの懐妊で、父なくして身ごもることで、
処女受胎からと言われ赤龍と呼ばれたり、または雷神であったという説もあります。
製作期間は2年。巨大布絵として話題を呼びました。
◆282cm×540cm ◆1993年
◆作品番号:024
※巨大布絵として話題を呼ぶ
作品を描く前に文献(御伽草子・古事記他)を読み、時代考証をし知識を得てから、私なりの世界に仕上げました。浦島太郎は海の中にもぐって竜宮城には行っていないこと、桃太郎は実在した吉備津彦命(キビツヒコノミコト)であり、そして十二支の鬼門の謎解きの痛快さ、玄奘三蔵は密出国者など……。知識も作品の一部であり、制作の手を止めて、何冊もの本を読み、頭の中でも制作に取り組んだシリーズものです。